世界のカイロ事情


19世紀末にアメリカで誕生したカイロプラクティックは世界各国に普及し20世紀に全米の州で医療として公認され 、政府管掌保険にも含まれ、大学教育や研究も飛躍的に進歩しました。

1980年代、各国に広まったカイロをまとめるため、国際組織(世界カイロ連合・WFC)が設立されました。WFCは、1997年 にWHOに団体参加が認められ、国際的に鍼灸医療、漢方と同じく代替医療として認定されました。

 

 

海外のカイロプラクティック事情 

 

現在、世界中に国際基準のカイロ大学が約40校あります。

アメリカではカイロプラクティック大学に入学するには、一般大学で基礎教養単位を修得した後にカイロ大学に入学し、基礎医学、臨床医学、診断学、 カイロ理論、実技などを4年間で4200時間以上学び、ドクター・オブ・カイロプラクティック( DC )の学位を取得します。 卒後、国家試験や州開業試験を受験しクリニックの開業資格を得ます。

 

オーストラリア、ニュージーランド、イギリスでは高卒後4〜5年間の大学教育で基礎医学・臨床医学・カイロプラクティックを学び、 カイロプラクティック理学士(B.C.Sc.)の学位を取得して、プライマリケア・ドクターとして就業する事ができます。

 

現在、カイロプラクティックは世界100カ国に普及し、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど主要の法制化された国々では、 プライマリ・ヘルスケアのドクターとして身分保障されており、診断、レントゲン撮影ができます。そして保険も適用されます。

 

カイロは一般的に腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、頚椎椎間板ヘルニア、ぎっくり腰、頭痛、片頭痛、頚部痛、肩こり、関節の痛み、神経痛、自律神経失調症、スポーツ障害などに効果的です。

 

 

日本のカイロプラクティック事情

 

日本では、残念ながらカイロプラクティックはまだ法的な規制がありません。

教育は海外のようにカイロ大学や、日本の2年以上のカイロ専門学校ならば良いのですが、短期間教育の質の低いスクールも存在しているのが現状です。

 

日本のカイロ院は、2つのタイプに分かれています。

 

一つはマッサージかカイロか分からないようなリラクゼーション的なカイロ院 ( 街のフリーペーパーなどでよく宣伝している )。このタイプが日本では非常に多く、カイロの看板を掲げている治療院の半分以上がこのタイプの施術所と思われます。また、働いている施術者は正統なカイロ教育を受けていないことが多く、本来のカイロプラクティックとはとても言い難く、 正しいカイロプラクティック治療ができるかどうかは疑問です。

 

二つめは欧米のように、医療としての正統なカイロプラクティックを提供する治療院。

このタイプは非常に少なく、カイロの看板をあげている治療院の3割程度と推測されます。

このタイプのカイロプラクターは基礎医学(生理学・解剖学・病理学など)、臨床医学、正しいカイロ医学を学んでおり、卒後研修や学術大会などで前向きに勉強しているのが一般的です。

 

  

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